欠点を克服して高効率多段式水耕栽培器をDIYした話
今までの水耕栽培の欠点
今まで作った水耕器の欠点を見てみる。
塩ビ管縦型水耕器
- 中に水が満たされているので重い
- 大型なので1株あたりのコストが高くなる
- 酸素不足になりやす
発泡スチロール再利用水耕器
- 面積当たりの栽培量に限界がある
- 一箱で何株も育成すると葉が干渉する
- 酸素不足になりやすい
総合すると、
- もっと効率よく空間(横にも縦にも、日射角度も)を利用したい
- 落差で上手く酸素を取り込みたい
そんな感じで、模索の日々は続く。
先人は常にいる
縦型水耕栽培で調べると、凄くおしゃれそうな装置を時々見る。
これこれ!
なんか、凄く効率よさそう!
中身を調べてみると
すげー! 液肥と空気が完璧に混ざりそう!!
・・・・、そして欠点にも気づく。
日の当たらない北側の育成は?
縦式は良いが、なぜ円筒形である必要があるのか!?
意味が分からない! もっと工業製品として効率的であるべき!!
そして、高い! オシャレプライムが絶対に乗ってる!
ズバリ 税込 92,880円 送料 2,000円 別途
高い!おいちゃんの小遣いの何か月分なんや?
よろしい、ならば自分好みの装置を作るまでだ!
※今回はあまり写真が残っていませんので、作業間が飛び飛びになり、ご了承ください。
まずは、材料を買いそろえる。
今回メインで使用するのはDV40の塩ビパイプとその付属品多数。
HCでは数に限りがあるし、ぶっちゃけ上のリンクの『配管部品.com』さんが一番安かったのでそちらで大量購入。
基本の構造を作成
Y型のDV管をつなぎ合わせていく。
Y型の下側のみ接着剤を使い接着させ、メンテナンスや清掃しやすいように、反対側は接着剤を使用しない。
短く切った単管のバリ取りをしっかりしておかないと、水の毛細管現象によってつなぎ目から湧水して漏水がおきるので気を付ける。
今度は、T型DV管を利用し排水ヘッダーを作成して、Y型DV管(基本形)を乗せる。
排水パイプは、給水ホースより系の太いパイプを使用。
排水ヘッダーの両側はメンテナンスキャップを付けておくと、ゴミ詰まりした時に掃除しやすい。
給水ヘッダーを作成
- VP16のパイプに6㎜のキリでいくつか穴をあける
- 外形6㎜内径4㎜くらいの黒チューブを刺す
- 隙間を埋める
ここでも、無知だったおいちゃんはシリコーン系コーキングを使用してしまい、漏水に泣くことに・・・。変成シリコンか、2液接着剤を使うこと!
それと、塩ビパイプ用の接着剤は紫外線の耐性が全くないので役に立ちません!
高効率多段水耕器の完成!
左手前が2号機、右奥が1号機。
1号機は、簡易温室ハウスが使わずに放置してあったのを再利用。
2号機は、現場で捨てられていたステンレスの土台を再利用。
ぶっちゃけフレームは、2mの揚程差と液肥タンクへの還流高低差が確保できれば、なんでもOK。
縦型多段式にしたことにより、
- 設置場所を取らない、大量の作物を育成できる
- 日射角度を効率よく利用できる
- 作物の根が空気と水にちょうど良く触れ合うため酸素の供給が可能
- 熱交換器との併用により、夏季に育たない作物もなんとか育成可能
- 工業的な効率性を求めたことにより、ちょっとカッコよく見えない?
7月現在は、
合計42株
これらすべてが、カミハタ Rio+1100 1台で循環している。